未知谷の刊行物【国内文学】



 
風光る丘
小沼丹 著
A5判368頁 4,200円(税別)
ISBN4-89642-125-6 C0093



物語は、フランス語の授業中に机にうつぶしてイビキをかいている広瀬小二郎の姿から始まる。やがて広瀬は友人・杉野正人からある女性の東京案内を頼まれる。「妙齢の美人かもしれないぜ……」。軽快な語り口でキャンパス・ドラマの幕が開く。
広瀬、杉野、石橋渡、洞口謙介の大学生四人組は、一台のおんぼろ車を後生大事に運転する〈ガラ・クラブ〉の仲間でもある。このぼろ車で夏休みはどこへ行こう? まずはベラミに集合せよ。ロード・ノヴェルも快調に走り出す。
舞台は大学のキャンパスから信州の善光寺へ、さらに蓼科の高原へと展開する。
天下無類の山野百合子女史、豪放磊落なベラフォンテ和尚、謎の美女吉野玲子と、多彩なキャラクターも登場……。
爽やかな筆致のうちに、健康で明朗な学生たちの姿をいきいきと描いた、小沼丹異色の青春ユーモア小説「風光る丘」九百余枚。
懐中時計」刊行一年前に上梓されながら、作品集・全集に未収録の幻の長篇、四十年ぶりの復刊。 ⇒[書評]


目  次

青い風

案内人
17 
老人と若者
28 
深謀遠慮
43 
ガラ・クラブ
54 
不思議な女
67 
海賊号の航海
82 
間奏曲
98 
続・海賊号の航海
120 
寺のある町
145 
海賊号の沈没
172 
山と雲と風と太陽
194 
海賊号の幽霊
236 
人生のお荷物
248 
右折禁止
273 
夕空晴れて
298 
花と月
313 
遠い足音
347 
 あとがき
361 

小沼丹 [おぬま たん]
大正7年、東京生まれ。昭和14年、明治学院在学中に「千曲川二里」を発表。井伏鱒二を訪問、爾来師事する。15年、早稲田大学文学部英文科入学。29年「村のエトランジェ」刊。30年「白孔雀のいるホテル」刊。33年、早稲田大学文学部英文科教授。「黒いハンカチ」刊。43年「風光る丘」刊。44年「懐中時計」刊、読売文学賞受賞。45年「不思議なソオダ水」刊。46年「銀色の鈴」刊。47年、在外研究員として半年間渡英。「更紗の絵」刊。49年、倫敦滞在記「椋鳥日記」刊、平林たい子賞受賞。50年「藁屋根」刊。51年「小さな手袋」刊。53年「木菟燈籠」刊。54―55年「小沼丹作品集」全5巻刊。55年「山鳩」刊。61年「埴輪の馬」刊。平成1年、日本芸術院会員。4年「清水町先生」刊。6年「珈琲挽き」刊。8年11月歿。10年遺稿集「福寿草」刊。
16年、未知谷より「小沼丹全集」全4巻刊。

小沼丹全集
[第一巻](品切れ)  [第二巻] [第三巻] [第四巻] [補巻]

[黒と白の猫]


この商品は下のフォームからご注文いただけます。
翌営業日に小社から折り返し内容確認のメールをさしあげますので、
万が一、小社からのメールが届かない場合は、
お手数ですが、電話等でお問い合わせくださるようお願いします。
 
なお、他の商品も合わせてご注文くださる場合などは、
注文方法]をご覧のうえ「買い物カゴ」をご利用ください。
このフォームは「買い物カゴ」とは連動していませんのでご注意ください。
書   名
著  者
単 価
冊数
風光る丘
小沼丹 著
4,200円(税別)

お 名 前

郵便番号
000-0000の形で正確にご記入ください。
ご 住 所




※アパート・マンションの場合は号数までご記入ください。
電話番号

Eメール

このページの感想や小社へのご意見・ご要望・質問などをお聞かせ下さい。






 


[HOMEへ][新刊案内へ][全点リストへ]["国内文学"リストへ][前コードの書籍へ][次コードの書籍へ]

未知谷