未知谷の刊行物【海外文学】



 
リトアニア――わが運命
ヴァルダス・アダムクス 著 / 村田郁夫 訳
四六判上製336頁 2,800円(税別)
ISBN4-89642-058-6 C0098



「運命は私たちの世代に、余りにも痛ましい試錬を下された。 ただリトアニアの幻のみが、生き延びる希望を見守り、力を授けた」
 
13歳の少年アダムクスの苦難の日々――
「1940年6月のある朝、突然、ソ連がリトアニアに最後通告を突きつけたという知らせが飛び込んだ。まさかそれが私の人生を引っくり返し、アメリカの片隅で50年以上の歳月の後、その日のことを思い出すことになろうとは、そのとき夢にも思わなかった」。
幼くして抵抗運動に加わるものの、戦場となった祖国は瓦解し、アメリカに亡命。断ちがたい祖国リトアニアへの思いは、 アダムクスを、祖国回復運動に駆り立てる。
〈志〉高き、リトアニア維新の日々――
現リトアニア大統領アダムクスの回想録は、遠く祖国の地を離れながらも、全世界を相手に、常に祖国再興を希う勁く清新な意思に貫かれている。 様々な障害を、ひるむことなく着実に克服してゆくアダムクスの足跡は、生き生きとして臨場感豊かな記述とあいまって、現代史に希な叙事詩《オデュッセイア》となって結実する。

リトアニア ヨーロッパ東部、バルト海東岸に面する共和国。1991年9月、旧ソ連から独立。日本領事館・杉原千畝のエピソードの舞台ともなった。


目  次

親愛なる日本の読者の皆様に――リトアニア大統領 ヴァルダス・アダムクス

1 リトアニアでの成長期
戦前のカウナス/ソビエトの占領 思春期の年頃/戦いの日々 抵抗戦線で/ジェマイティヤ地方での闘い
11 
2 ドイツの戦争難民収容所
戦争の終結を待ち望んで……/見知らぬ土地での勉学/帰国の望み/戦後の欠乏期 スポーツ・メダルの輝き
40 
3 大西洋の彼方の生活
アメリカの土地への定住/わがアルマ/大学での勉学/わが家の友は芸術/あらゆる大陸でのリトアニア人との出会い
62 
4 移民のコミュニティー 協調と衝突
旧移住民との不和/政党間の格闘/リトアニアについて 世界への喚起/アメリカ大統領夫人たちがリトアニアを宣伝/運命の証 シベリアの流刑地/「サンタラ=シュヴィエサ」リトアニアに顔を向ける/タボル・ファルマの歴史的な主人たち/タボル・ファルマ 素晴らしい夜/タボル・ファルマ リトアニアの歴史の終焉
88 
5 アメリカ連邦政府への奉仕の三十年間
アメリカ政治の場への転身/国家公務員 キャリアの始まり/新しい役職 最初の試練/政治家たちの陰謀/困難を極めた在職期/地域部環境保護の所長として/余暇の時間
139 
6 祖国への橋
モスクワへの最初の旅/三十年後 ふたたび祖国で/二度目のリトアニア滞在/KGBの保護/不思議な女性の訪問/ロシア人との一方的な交流/ワシントン―モスクワ交渉でのリトアニアの国旗/十年間お預けになった名誉博士号/リトアニア再生独立の前夜/リトアニア その歴史は戻る
183 
7 大きな夢の実現
希望の夏/アルギルダス・ブラザウスカスとの出会い/独立国リトアニアへの長官の乾杯/移民たちの希望と不安/もはや移民たちは帰れず/スタシース・ロゾライティスの苦慮/1月13日の激震/現実の独立 屈辱の痛み/誤解 そして政治の不評の兆候/ゲディミナス・ヴァグノリュスとの最初の出会い/ヴィータウタス・ランズベルギスについての考察/さらば 徒歩で行く騎士
231 
8 リトアニア政治への旅
わが友スタシース・ロゾライティス/大統領選挙キャンペーンと1993年/スタシース・ロゾライティスの名の下 リトアニア国内を廻る/悲しいニュース/容易ならざる決断 リトアニア大統領への立候補
290 
エピローグ
ヴァルダス・アダムクスの想い出の刊行に寄せて――ヴァルダス・バルタシャーヴィチェス
329 
訳者あとがき
333 


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リトアニア――わが運命
ヴァルダス・アダムクス 著
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