未知谷の刊行物【国内文学】



 
出会いの国の「アリス」
ルイス・キャロル論・作品論

楠本君恵 著
四六判272頁 2,400円(税別)
ISBN978-4-89642-190-3 C0095



ルイス・キャロルと
挿絵画家ジョン・テニエル
ふたりの運命的な出会いが
名作『不思議の国のアリス』と
『鏡の国のアリス』を生んだ――

 
参考図版80余点を駆使し
不朽の児童文学を読み解く
待望の作家・作品論
 
彼を越えたかどうか――その意味でテニエルは相変わらず孤高の存在である。テニエルと並ぶ、あるいは彼を越えているかもしれない画家が登場し、新しい魅力的なアリスが次々と誕生しているというのに、どのアリスもまるで舞台でアリス役を演じている別の少女のように思えるのはなぜだろうか?(「まえがき」より)


目  次

まえがき

第一部 作家論
15 
第一章『アリス』の誕生と挿絵画家
16 
1 キャロルとテニエル
牧師の息子/家庭内回覧雑誌/『アリスの地下の冒険』/マクミラン社に接触/ジョン・テニエル/出会いと始まり/『鏡の国のアリス』の挿絵画家探し/削除された章/キャロルのイメージの視覚化/テニエルのアリス/他の四人の挿絵画家/ダルジール兄弟
16 
2 『パンチ』誌の挿絵画家テニエル
人格を持った雑誌名/『パンチ』誌のテニエル/テニエルの『アリス』/テニエルの独創
65 
3 マクミラン社の『アリス』
創業者マクミラン兄弟/本の需要の急増/廉価版出版の提案/幸運な出会い/『不思議の国のアリス』出版まで/回収・刷り直し/一八六五年版『アリス』/マクミラン社の『アリス』
85 
4 アーサー・ラッカムとその他の挿絵画家
定着したテニエルの挿絵/版権切れによる出版ラッシュ/ラッカムの『不思議の国のアリス』/新しい衣裳方/ハイネマン社の『アリス』/ラッカムの挿絵の特徴/『パンチ』誌からの痛撃/出版をはばむマクミラン社/アメリカでの出版
119 
第二章『アリス』の舞台化
147 
1 『アリス』が舞台に上がるまで
芝居への興味/フィッツジェラルド、リードへのアプローチ/王立工芸学院での興行/作曲家アーサー・サリヴァン
147 
2 ヘンリー・サヴィル・クラーク
劇化の申し込み/フィービ・カルロ/サヴィル・クラークとの共同作業
164 
3 アリス・オン・ステージ
不思議な国の夢の中に/鏡の国に/劇評/キャロルの動き/再演イサ・ボウマンの起用/再び『パンチ』誌登場/テニエルとサヴィル・クラーク/劇場法/オペラでの上演
175 
第二部 作品論
213 
『不思議の国のアリス』――あなたはだれ?
作品の魅力/作品の辛辣さ/アイデンティティの定義/アイデンティティを決めるのは?/キャロルの意図/私は小さな女の子/『鏡の国のアリス』の叙情/社会派の作家への影響/作品の魅力
214 
『鏡の国のアリス』――『鏡の国のキャロル』?
対をなすふたつのタイトル/『鏡の国のアリス』の成立/ジャバウォッキーとは何か/ジャバウォッキーの謎/夢の産物
245 
あとがき 261/引用及び主要参考文献 268
 

楠本君恵 [くすもと きみえ]
山梨県生まれ。山梨大学学芸学部卒、早稲田大学大学院修士課程修了。英米文学を研究、現在、法政大学経済学部教授。日本ルイス・キャロル協会会員。主な著書に『翻訳の国の「アリス」』(未知谷)、訳書に『不思議の国のアリス』(論創社)、沢登君恵のペンネームで『海辺のたから』『金色の影』(ぬぷん児童図書出版)他。『翻訳の国の「アリス」』で第二十五回日本児童文学学会奨励賞、『金色の影』で旺文社児童文学翻訳賞受賞。

小社刊の楠本君恵の著作物
[翻訳の国の「アリス」(Alice in Japanese)――ルイス・キャロル翻訳史・翻訳論――]
[マザー・グースのイギリス]
[まざあ・ぐうす マザー・グース]


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出会いの国の「アリス」
ルイス・キャロル論・作品論
楠本君恵 著
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