未知谷の刊行物【海外文学】



 
ア・フライフィッシャーズ・ライフ
ある釣師の覚え書き

シャルル・リッツ 著 / 柴野邦彦 訳
A5判上製492頁 6,000円(税別)
ISBN978-4-89642-504-8 C0075



フライ・フィッシング 幻の名著
格段に読みやすくなった改訳版にて
32年振り、釣りファン待望の復刊!
 
フライフィッシャーマンたらんとする者は、いつかは一度、時間をとって、近代的なフライフィッシングの最も上品で、最も優雅な実践者シャルル・リッツの本書を学ぶべきである。(ギングリッチによる緒言)
 
C.リッツは私の知っている最もすばらしい釣師の一人である。(ヘミングウェイによる序)
 
キャスティングを練習するようになって、自分の技術が上達するにつれて、ラインの描く魔術的な曲線の美しさや、手の中に感じるロッドのしなり具合の快さは私をとらえて離さなくなってしまった。そしてそれが魚はただ釣れさえすれば良いという魚釣りの世界を大きく拡げてくれた。キャスティングにうまくなることが魚釣りをさらに楽しくする、とリッツは強調しているが、まさにその通りである……キャスティングに関してはもちろんのことだが、リッツの魚に対する観察は実に鋭く、釣れない魚は釣らないで無視するのではなく、どうして釣れないのか、解決法はあるのかということを学者のような目で見ている。実際の釣場で行きづまった時、ひょっとしてあれをやってみたら、と考えることが解決法に結びつくかもしれない。リッツの書いていることはすべて彼の長い釣りの体験にもとづいている。常に実例を引合いにだして説明してくれるので、これはまさにベテラン釣師の覚え書きを盗み見するようなものだ。この本のせいで、ただでさえ少ない日本の魚がさらに少なくならないことを祈りたい。(「訳者のあとがき」より)


目  次

改訂版へのまえがき ローラン・サンソ

改訳版に寄せて 東知憲

はじめに
10 
序文 アーネスト・ヘミングウェイ
11 
緒言 アーノルド・ギングリッチ
12 
第一部 基本について
 
初めての釣り一九一二年
31 
釣りの流派
33 
フライ・キャスティングのメカニズム
38 
ボトル・メソッド
70 
ビギナーへの重要なアドバイスのまとめ
71 
第二部 ハイ・スピード/ハイ・ライン
 
ハイ・スピード/ハイ・ラインの歴史
75 
  ハイ・スピード/ハイ・ライン(HS/HL)キャスティング・テクニック
80 
  HS/HLと「スクイーズ―ズィック―ブロック」
82 
  スクイーズ
84 
  フォワード・キャスト
87 
  HS/HLのための正確な手首の動きの重要さ
88 
  ロッドのグリップ
90 
  HS/HL左手のライン・コントロール
92 
  HS/HLを学ぶためのやさしい方法
93 
  ダブル・ハンドのサーモン・ロッドでのHS/HLキャスティング
98 
  結論
103 
第三部 研究と技術
 
スプリット・ケーン・フライ・ロッド
105 
  私が良いフライ・ロッドに要求すること
117 
五十年間の研究とロッド・デザイン
120 
ライン
131 
リーダー
137 
フライ
143 
  静かな、そして早くも遅くもない流れでのグレーリング用のフライ
152 
  トラウト・フライ
155 
  ウェット・フライ グレーリングおよび鱒用
157 
  ニンフ
157 
フライの選択
159 
  結論
170 
第四部 グレーリング
 
グレーリングとフライ
173 
フライを前にした時のグレーリングと鱒の習性の違い
175 
  フライをくわえる場所、フライを観察する場所、第一キャストおよび第二キャストのフライのプレーシングとプレゼンテーションの場所のグレーリングと鱒における相違
178 
フライに対するグレーリングの習性
182 
フライによるグレーリングの釣り
188 
  一 ドライ・フライ
188 
  二 ウェット・フライ・フィッシング
190 
  三 非常に早い流れでフライを沈めて流す釣り方
194 
  四 取込み
195 
グレーリングの釣りに関する観察
196 
第五部 鱒
 
鱒とフライ
215 
チョーク・ストリームでの鱒の餌
217 
ニンフ・フィッシング、鱒およびグレーリング
219 
  魚はいかにしてニンフをくわえるか
220 
  キャスト
221 
水草の多い川での釣り
230 
メイフライでの大物釣り
232 
アクルーの流れ
234 
チョーク・ストリームでのイブニング・ライズ
237 
フライを操作することの有効性
239 
視力の良い釣人の有利性
243 
ストーキング
246 
鱒が食卓についている時
249 
釣りも狩りと同じように素早く撃たなければならない
251 
就釣行動が活発になる時間
253 
ひじょうに大きい鱒を釣ること
258 
実際的なアドバイス
259 
  一 いかにして魚を水草から出すか
259 
  二 視線の高さおよび方向
259 
  三 対岸の木の枝に掛かったフライをどのようにして外すか
260 
  四 釣人に起こりうる事故の種類
261 
第六部 一緒に釣った釣師たち
 
シモネとのエン川の一日
265 
エドゥアール・ヴェルヌの釣り方
270 
アルベール・ゴダールとのアンデル川での三日間
273 
トニー・ビュルナンの釣り方
277 
オーギュスト・ランビオット、傑出した釣師
280 
アメリカ人の釣り
284 
第七部 思い出
 
酋長ムース・ハート
291 
女がその気になると……
296 
高圧線
305 
闇取引
307 
トラウン川の夜釣り
310 
グレーリングは馬鹿じゃない
316 
鱒用ケーブルカー
319 
二マルクの英雄
320 
最後の希望
322 
トップ・ブラス
326 
オルセンと愛しきカロライン
328 
著者の告白
343 
健康
349 
第八部 鮭とシー・トラウト
 
スエーデン
355 
ノールウェー
361 
  北極圏
362 
  大きな水族館
363 
  アアロ川は大障害競馬場
374 
絶望の川
382 
ココ・シャネル
385 
アルタ川での鮭のフライ・フィッシング
386 
  道具に関する考察
394 
アルタ川のオオラ
411 
フライは一つ、あるいは二つ?
416 
  鮭釣りにはフライは一つがいいか二つがいいか J・アシュレイ・クーパー少佐
417 
アルタ川への二度目の訪問
424 
モニックと馬鹿な鮭
429 
結び
437 
訳者のあとがき
439 
改訂版のための訳者のあとがき
448 

シャルル・リッツ [Charles C. Ritz]
パリの最高級ホテル、ホテル・リッツの二代目オーナー。世界的に有名なフライフィッシャーマンで、当時のキャスティングの世界チャンピオンたちの運動メカニズムを分析し、ハイスピード/ハイラインなどの近代キャスティング理論を構築。また、それらのキャスティングを可能にする、ペゾン・エ・ミッシェル社のPPPシリーズなどのフライロッドをデザイン。世界中の著名なフライフィッシャーマンや王族、実業家などを会員とする、インターナショナル・ファリオ・クラブを創設。1891年8月1日生まれ、1976年7月11日没。スイス国籍。
 
柴野邦彦 [しばの くにひこ]
1943年、東京生まれ。上智大学フランス語科卒。フランス大使館勤務後、イベントプロデュース業等を経て、現在絵描きと、文筆業。登山とフライフィッシングを愛好。著書に『川からの釣人の手紙』、『フィッシング・ダイアリー』(未知谷)等、編書に『ひとり歩けば』『山中暦日』『山谷晴天』(辻まこと、未知谷)。
Fario Friends of Tokyo及び日本登攀クラブ会員。

小社刊の柴野邦彦の著作物
[フィッシング・ダイアリー]
 
小社刊の柴野邦彦関連の著作物
[ひとり歩けば 辻まことアンソロジー]
[山中暦日 辻まことアンソロジー]
[山谷晴天 辻まことアンソロジー]
[多摩川森林組合 マルタ釣り的考察]
[シャモニーの谷に生まれて モンブランが仕事場]


この商品は下のフォームからご注文いただけます。
翌営業日に小社から折り返し内容確認のメールをさしあげますので、
万が一、小社からのメールが届かない場合は、
お手数ですが、電話等でお問い合わせくださるようお願いします。
 
なお、他の商品も合わせてご注文くださる場合などは、
注文方法]をご覧のうえ「買い物カゴ」をご利用ください。
このフォームは「買い物カゴ」とは連動していませんのでご注意ください。
書   名
著  者
単 価
冊数
ア・フライフィッシャーズ・ライフ
ある釣師の覚え書き
シャルル・リッツ 著
6,000円(税別)

お 名 前

郵便番号
000-0000の形で正確にご記入ください。
ご 住 所




※アパート・マンションの場合は号数までご記入ください。
電話番号

Eメール

このページの感想や小社へのご意見・ご要望・質問などをお聞かせ下さい。






 


[HOMEへ][新刊案内へ][全点リストへ]["海外文学"リストへ][前コードの書籍へ][次コードの書籍へ]

未知谷