未知谷の新刊案内

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島へ
谷口江里也 著
四六判上製176頁 1,800円(税別)
ISBN978-4-89642-620-5 C0095



生活に溶け込んだ美
一瞬と永遠 15篇
 
ひとつのまとまった仕事を終えた青年は
大きく息を吸って空を見上げた
とんでもなく青く澄み渡った空だった
暑くも冷たくもない風が吹いてきた
なんだか気分が爽やかだ
そうだ! 船に乗って島へ行こう



 
有る程の菊 夏目漱石と大塚楠緒子
石蕪 著
四六判上製432頁 6,000円(税別)
ISBN978-4-89642-619-9 C0095



有る程の菊抛げ入れよ棺の中
(楠緒子の訃報に接した漱石の追悼句)
 
漱石文学に通底する〈三角形的欲望〉
その一点を占めると見られる「大塚楠緒子」
時代は樋口一葉の早逝で女性の文学作品を希求した
漱石の指導を得た歌人楠緒子の女流作家としての躍進
「閨秀作家」の枠に収まりきらないその文学的才能
師漱石の作品にも多大な影を残す大塚楠緒子
彼女との相関で見る、漱石の文学

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チェーホフの生涯
イレーヌ・ネミロフスキー 著 / 芝盛行 訳
四六判上製192頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-89642-618-2 C0098



第二次世界大戦の
勃発とほぼ同時に着手
戦火の中で執筆された
本作は作家の死後日の目を見た
最初の作品でもある
 
ユダヤ人ではあるが出自はロシア
生命の危機に直面したとき
望郷の念に駆られる
ロシアそのものとして想起された
アントン・P. チェーホフ
ロシアの作家像

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メモリア少年時代
谷口江里也 著
四六判上製160頁 1,600円(税別)
ISBN978-4-89642-617-5 C0095



「一つひとつの確かさ」
喜びを共有できるメモリア全24篇
 
はるかな少年時代……、そこここに点在するたくさんの記憶
泥田に落とした玩具の刀を探してくれた通りすがりのお姉さん
隻腕の同級生――鉄棒を笑顔であきらめた校庭の青空
ボクだけの虫捕りの宝庫だった山が造成で消えた日
どうしてもむやみな挨拶を口に出せなかった自分
今から思えば、どれもが素晴らしかった瞬間
蓄積された記憶こそ、現在の自分自身
この感動こそ、かけがえのない道標べ―――――――――――

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北区西ケ原 留学! できますか?
澤井繁男 著
四六判上製224頁 2,400円(税別)
ISBN978-4-89642-616-8 C0093



あの頃――あの場所――
男の〈幻想〉と女の〈期待〉が交差する青春小説
 
《英語は会話も含めて完璧、そして専攻語も》
この神話を武器に、就職率は抜群という外大ブランド
しかし一五種の専攻語によって状況も違い脱落者も出る
インドネシア語科では、オランダ語に関心を寄せる学生もいて
チェコ語科では、将来を考え英会話教室へ通う学生もいる
インドネシア語学科に集う男女の目的と恋愛模様(第I部)
浪人生活を送ったクラシック好き、チェコ語を学ぶ青年の日常(第II部)



 
帝室劇場とバレエ・リュス
マリウス・プティパからミハイル・フォーキンへ

平野恵美子 著
四六判上製480頁 5,000円(税別)
ISBN978-4-89642-615-1 C0073



ロシアのバレエはいかにしてヨーロッパに進出したか。20世紀初頭、一躍世界的な名声を得たバレエ・リュスの前史から成立の経緯、表現の冒険まで。
 
史料から飛び出して語りかけてくる芸術家たち、
そして作品――
「プティパを殺したのは誰か?」
「食い違う証言! 作品の真実の姿は…」
ロシア・バレエの黄金期について深く知りたい
一般の愛好家も、ぜひ手元に置いておきたい一冊
(長野由紀氏による跋より)
 
先人たちの研究成果や《年鑑》を地道に(あるいは愚直に)分析することにより、平野さんはロシアを題材とするバレエ《火の鳥》を、《せむしの小馬》に代表される一九世紀ロシアの帝室劇場の視点から読み解いてゆく。……通時的でオーソドックスなアプローチだと言えるが、却ってそれだけに新鮮である。(赤尾雄人氏による跋より)



 
よみがえる荒地 戦後詩・歴史の彼方・美の終局
山下洪文 著
四六判上製736頁 8,000円(税別)
ISBN978-4-89642-614-4 C0095



それぞれの自我と主体――
荒地派の主要詩人8人を
包括的に網羅して論究
なにより現代詩は
ここからの再出発を
希求している……
 
戦争は「光」ではなかった――
一九四五年八月十五日、大日本帝国が滅亡したその日、若き詩人たちは「荒地」に立ち尽くした。青春のすべてを賭けた戦争は、心身に消えない傷を残した。彼らは、その傷痕をひたすらに見つめ、そこから滴り落ちる血で詩を書き始めた。
本書は、戦後詩の始まりを告げた荒地派の営為を克明に辿り、その真の意義を現代に突きつけるものである。鮎川信夫、北村太郎、木原孝一、黒田三郎、田村隆一、中桐雅夫、三好豊一郎、吉本隆明……その詩、思想、人生のすべてが、いまよみがえる。



 
西比利亜の印象
ミハイール・プリーシヴィン 著 / 岡田和也 訳
四六判上製128頁 1,500円(税別)
ISBN978-4-89642-613-7 C0097



文化の豊かさこそが人を幸福へと誘い
言葉の豊かさこそが文化を成熟させる
文体と言葉で楽しむ文学
 
旅することが、詩であるような、プリーシヴィンの世界。北方、極東、西比利亜、中央亜細亜……。この「露西亜の自然の歌い手」は、国境を跨ぎ踰えて歐亜大陸の「奥の細道」を無心に流浪います。草を枕に、筆を杖に、墨を糧に、星を羅針に、心の趨く儘、辺境を目指して。とは云え、抑々、この作家の心の裡には、中央も辺境もなく、作家の視坐の移ろいと共に、両者は揺らぎます。……過客の「私」と「黒い亜剌比亜人」が描かれるこの二つの作品を翻譯していると、何ものにも囚われぬ、万象への透んだ眼差しが連想されます。(「訳者あとがき」より)

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心おどる昂揚 輝くアイルランド
アリス・テイラー 著 / 高橋歩 訳
四六判上製224頁 2,500円(税別)
ISBN978-4-89642-612-0 C0098



アイルランドの牧場
昔ながらのやり方を尊ぶ
慎ましい暮らし
日常のきらりと輝く瞬間
それをしっかりと掴むこと
きらきら輝く天然石が
詰まった小箱のような
日々が輝く隨筆集



 
らあらあらあ 雲の教室
岩田道夫 著
四六判上製192頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-89642-611-3 C0093



シュールなエスプリが冴える!
連作掌篇集
 
給食のおばさんは
フンフンフン
と、鼻唄を歌いながら
トントントン
と、だいこんを輪切りにしました。
こつこつこつ
と、給食のおばさんは
靴も鳴らしました。
ふつふつふつ
と、おなべは煮えました。
だあだあだあ
と、給食係の生徒がやって来て
カチカチカチ
と、みんなのスプーンやらお皿やら、……(「らあらあらあ」より)
 
『コロボックル物語』の佐藤さとる氏主宰『鬼ヶ島通信』通巻50巻より厳選45話



 
西行抄 恣撰評釈72首
工藤正廣 著
四六判上製192頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-89642-609-0 C0095



西行歌72首その評釈と
ステージ論、音韻論など5篇のエッセイ
 
このあいだまでロシア詩の研究だったので、あちらの詩の評釈にはそれなりに慣れ親しんだことだ。その技法を杖にして、西行の歌の山路を歩かせてもらった。実に恣意的な撰であるので、「勅撰」をもじって、「恣撰」評釈とでもいわれようかと思う。……この一書が、現在の若き人々が西行歌を愛でる機会の一つともなれば、それに過ぎたる幸もない。
(本書「序」より)

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ポーランド・ポズナンの少女たち
イェジッツェ物語シリーズ22作と遊ぶ

田村和子/スプリスガルト友美 著
四六判上製256頁 2,500円(税別)
ISBN978-4-89642-610-6 C0098



1977〜2018年の40年、22作にわたって
読者と一緒に成長してきた大人気児童文学
マウゴジャタ・ムシェロヴィチ作
《イェジッツェ物語シリーズ》
 
ポーランドに実在するある街角
行き来する少女たちとその家族たち
互いに傷つけて反省して助けられて大人になっていく
ポーランドで知らない人はいない大人気シリーズと
舞台になった街角を日本語訳者がアテンドする文学散歩



 
ボヘミアの森と川 そして魚たちとぼく
オタ・パヴェル 著 / 菅寿美,中村和博 訳
四六判上製224頁 2,500円(税別)
ISBN978-4-89642-602-1 C0097



ずっと彼らを見ていると、
不意にわかってきた。
兄貴は満足しているのだ。
変わりなく魚を
釣っていられることに。
水辺にいて
そのそばを川がめぐり、
川向こうには森が広がり、 そこでは雉がまた喜びに叫び、

湿った土の中から
ミミズを掘り出して食べている、
そういったことに。(本文より)


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