未知谷の刊行物【海外文学】



 
たんぽぽ ヴォルフガング・ボルヒェルト掌篇集
ヴォルフガング・ボルヒェルト 著 / 鈴木芳子 訳・解説
四六判上製256頁 2,500円(税別)
ISBN978-4-89642-314-3 C0097




読み手の心にストレートに届く――
「若者は歩いていった。月の下で線路が美しく輝いた。
空の向こうに明るい一点が、都会があった。…………」
クールで簡潔、余分な言葉がひとつもない清々しい文体
 

ダダやシュールレアリスムの後継
新表現主義の文学空間
 

病床にあって死神と競う様に疾走した2年
才能の突然の開花
 

時代のニヒリスムに
新たなユートピアを
対置させる、作品群
 

〈廃墟の文学〉と呼ばれ
人の不安そして絶望と
偉大さを描いた作品群


目  次

『たんぽぽ』より
 
「囚われ人たち」
 
  たんぽぽ

  カラスは晩にねぐらへ急ぐ
25 
  夜、声は風の中に
33 
  都会の夜に
39 
「途上にて」
 
  別れのない世代
52 
  午後と夜の列車
55 
  行かないで、キリンさん
60 
  もう昔のこと、過ぎたこと
65 
  都会
69 
「都会、都会――天と地の間にたたずむ母」
 
  ハンブルク
72 
  ビルブルック
76 
『この火曜日に』より
 
「雪の中に、清らかな雪の中に」
 
  ボウリング場
101 
  四人の兵隊
104 
  青びょうたん
107 
  ナイチンゲールは歌う
112 
  ラーディ
116 
  この火曜日に
122 
「そしてどこへ行くか誰もしらない」
 
  キッチンの時計
130 
  ちびのモーツァルト
135 
  ネズミだって夜は眠る
146 
  五月には、五月にはカッコーが鳴く
152 
  長い長い道に沿って
176 
『遺稿集』より
 
  パン
205 
  これが僕らのマニフェストだ
209 
  教科書向きのお話
220 
  そのときはただひとつ!
226 
 解説・あとがき
233 
 主要参考文献
253 

ヴォルフガング・ボルヒェルト [Wolfgang Borchert]
1921年ハンブルク生まれ。新表現主義の息吹を感じさせる新鮮な作風、掌篇小説の名手で第二次大戦後の「廃墟の文学」代表者。
15歳から詩を書き始め、書店販売員を経て俳優として舞台に立つが、20歳で召集。1942年左手負傷と黄疸のため、野戦病院に送られる。兵役拒否の自傷行為との嫌疑を受け、軍法会議で死刑を求刑され3ヶ月の独房生活を送る。帰還後の2年間ほとんど病床にありながら、やつぎばやに執筆。代表作に詩集『街灯、夜と星』、散文集『たんぽぽ』。帰還兵を主人公にした戯曲『戸口の外で』はラジオドラマ化されて大反響「ボルヒェルト・フィーバー」を呼び起こす。新世代の旗手として期待されながら、1947年バーゼルで26歳の若さで病没。死の翌日『戸口の外で』がハンブルクで初演された。
 
鈴木芳子 [すずき よしこ]
1987年早稲田大学大学院文学研究科修士課程終了。ドイツ文学専攻・翻訳家。1999年ゲーテ・エッセイコンクール受賞(ドイツ語)。訳書にヒュルゼンベック編著『ダダ大全』、カール・アインシュタイン『ベビュカン』『黒人彫刻』『二十世紀の芸術』、ミュノーナ『スフィンクス・ステーキ』、ローゼンクランツ『醜の美学』(いずれも未知谷)他。『ベビュカン』で2004年度M・ダウテンダイ(日独翻訳)賞受賞。


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冊数
たんぽぽ ヴォルフガング・ボルヒェルト掌篇集
ヴォルフガング・ボルヒェルト 著
2,500円(税別)

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