未知谷の刊行物【芸術】



 
ダリはダリだ ダリ著作集
サルヴァドール・ダリ 著 / 北山研二 訳・解説
四六判上製512頁 6,000円(税別)
ISBN978-4-89642-326-6 C1070



エキセントリックなトリックスター
ダリの素顔――画家以上の作家・批評家ダリ!

 
絵やスキャンダルに幻惑された我々はダリの内奥に迫れているのだろうか?
柔らかい時計の謎を解くならば――ダリが言う、ダリが書く言葉に傾聴せよ!
「絵画とは私の思考の氷山のうちの目に見える側面なのだ」
偏執的にトートロジックに、パラノイア的=批判的方法のマジックに取り込まれつつも見えてくる、ダリ的思考。
1927〜78年の雑誌寄稿文、詩、講演、宣言文、未刊行テキストに現れる、挑発的なダリ、美術史に真摯なダリ、郷土愛のダリ。ダリ、ダリ、ダリ、全てがダリ84篇。
「見る」ダリから「読む」ダリへ、意欲的試み。
 
「ダリは、つぎつぎと湧き出て膨張し続ける妄想的インスピレーションを投げ出さず、それらをさらに二元論的に拡大するべく文章にした。そして初めて、インスピレーションのダリ化という独自の方法を見つけたことが判明する。画家以上に作家・批評家の資質をもって頭角を現し、次第に作家として成長し巨大化していくさまが手に取るように分かる」(「訳者解説・あとがき」より)


目  次

序文

パラノイア的=批判的革命
 
1 聖セバスティアン
13 
2 省察
23 
3 フェデリコ・ガルシア・ロルカ
25 
4 写真、精神の純然たる創造
28 
5 サロン・ドートンヌの私の油彩画
31 
6 右翼と左翼に関する現在のテーマ
34 
7 ふたつの散文
39 
8 芸術映画、反芸術的流れ
43 
9 絵画のあたらしい限界
49 
10 詩篇
70 
11 画一化した有用なもののポエジー
72 
12 反芸術宣言(黄色い宣言)
76 
13 シトヘスの集会のために
84 
14 ジョアン・ミロ
87 
15 ちっちゃいものの詩
90 
16 一粒のブドウに追跡される魚
92 
17 サロン・ドートンヌでの講演会案内状
96 
18 レアリテとシュルレアリテ
98 
19 私は否認しただろうか、ひょっとして
106 
20 証拠写真
110 
21 太陽とともに
113 
22 反芸術的諸傾向の検討
115 
23 そのときに
120 
24 ……いつも、音楽を越えて、ハリー・ラングドンは
123 
25 ナンバー1の2の6
125 
26 指の解放
126 
27 青年は……
130 
28 ルイス・ブニュエル
133 
29 羽根
137 
30 ドキュメンタリー――パリ、一九二九年、その一
141 
31 ドキュメンタリー――パリ、一九二九年、その二
146 
32 ドキュメンタリー――パリ、一九二九年、その三
148 
33 ドキュメンタリー――パリ、一九二九年、その四
153 
34 ドキュメンタリー――パリ、一九二九年、その五
158 
35 ドキュメンタリー――パリ、一九二九年、その六
162 
36 アンダルシアの犬
165 
37 シュルレアリスムのモラル的な位置
169 
38 腐ったロバ
175 
39 大いなる自涜者
181 
40 とりわけ、装飾芸術
203 
41 シュルレアリスム的オブジェ
205 
42 夢想
213 
43 心理的=大気的=歪像的オブジェ
232 
科学的大天使主義
 
44 パラノイア的な驚くべき現象のメカニズムに関して シュルレアリスム的視点から行う新たな一般的考察
241 
45 アンドレ・ブルトンへの手紙
249 
46 恐ろしく可食的な美について モダン・スタイルの建築について
256 
47 陶酔という驚くべきこと
266 
48 スペクトルとしてのセックス・アピールの新しい色彩
268 
49 一九三四年夏用の最新知的興奮様式
276 
50 ニューヨークでの記者会見
281 
51 人間=オブジェの航空力学的出現
282 
52 一枚の写真の非ユークリッド的な心理学
289 
53 非合理の征服
296 
54 ピカソのスリッパ
314 
55 サルヴァドール・ダリは喜んで……
322 
56 オブジェに忠実に!
325 
57 揺り動かされ、仮綴じされる小冊子
332 
58 ラファエル前派的永遠に女性なるもののスペクトル的なシュルレアリスム
334 
59 柔構造における毛の上の最初の形態学的法則
341 
60 ナルシスの変貌
345 
61 ダリ、ダリ!
355 
62 想像力の独立と狂人権の宣言
359 
63 サルヴァドール・ダリの最新のスキャンダル
364 
64 全面戦争には全面的カモフラージュで
369 
65 ピカソと私
377 
66 極端の魔法
385 
67 パラノイア的=批判的方法の現象学的側面
388& 
68 反物質宣言
399 
69 キングとクイーンは急速な裸体によって横切られて
401 
70 価格は正しい(レンブラントは盲人だったか)
406 
71 なぜ《モナリザ》を攻撃するのか
409 
72 歴史の概要と絵画の歴史の概要
412 
73 メソニエ讃
419 
74 わが文化革命
434 
75 デ・クーニングの三十万周年誕生記念
438 
76 ガウディのヴィジョン
443 
77 ギマールの円筒形の君主制
451 
78 自由の抑圧に賛成
454 
79 遺伝的帝国主義の不死性
456 
80 マラルメの整理ダンス風のソネ
460 
81 何か新しいことがあるか、ヴェラスケス
462 
82 T
466 
83 ユレーカ
469 
84 数珠繋ぎと巣のような塊の概論(抄)
471 
訳者解説・あとがき
479 
主要参考文献
504 
初出一覧
509 

北山研二 [きたやま けんじ]
1949年生まれ。東京外国語大学大学院(修士課程)修了。現在、成城大学文芸学部教授。訳書に、『レーモン・ルーセルの生涯』(フランソワ・カラデック著、リブロポート、1989)、『マルセル・デュシャン全著作』(ミシェル・サヌイエ編、未知谷、1995)、『デュシャンとの対話』(ジョルジュ・シャルボニエ編、みすず書房、1997)、『聞こえない部屋』(ジャン=フランソワ・リオタール著、水声社、2003)、『ジョルジュ・ブラック』(ベルナール・ジュルシェ著、未知谷、2009)、『マルセル・デュシャン書簡集』(フランシス・ナウマン/エクトール・オバルク編、白水社、2008)など。主要著書論文等には『危機のなかの文学』(共著、水声社、2010)、Raymond Roussel 1(共著、Lettres modernes, Paris,2001)他、ルーセル論、デュシャン論、アルトー論、物語論、写真論など多数。

小社刊の北山研二の著作物
[ブラック・モダニズム 間大陸的黒人文化表象におけるモダニティの生成と歴史化をめぐって]
[マルセル・デュシャン 新展開するアート]
[コンテンポラリー・アート デュシャン以後のアートとは]
 
小社刊の北山研二関連の著作物
[マルセル・デュシャン全著作]
[ジョルジュ・ブラック 絵画の探求から探求の絵画へ]


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サルヴァドール・ダリ 著
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