未知谷の刊行物【海外文学】



 
蒼ざめた馬 漆黒の馬
ロープシン 著 / 工藤正廣 訳・解説
四六判上製320頁 2,800円(税別)
ISBN4-89642-175-2 C0097



自由の名において殺すことがなぜ正しく、専制の名において殺すことがなぜ悪いのか。愛を冀求し倒れたテロリストの魂、ロシア革命に際してのテロル体験に基づくロマン二篇。人がその極限を生きるとき、何が支えとなり得るのか!


目  次

蒼ざめた馬

漆黒の馬
169 
 解説 299/略年譜 304/訳者から 309
 

ロープシン (1879―1925)
革命家、テロリスト、作家。本名ボリス・サヴィンコフ。1879年貴族の子息としてウクライナのハリコフに生まれる。1903年エスエルに入党、戦闘組織メンバーとして要人暗殺(内相プレーヴェ、皇族セルゲイ大公等)のテロを指揮。06年逮捕、死刑を宣告されるが逃亡、亡命。第一次大戦で仏軍に志願、17年の二月革命後、臨時政府の国防次官となり、コルニーロフ反乱に加担し党を除名。10月革命後は反ソ活動に終始し、20年白衛軍を結成、24年にロシアに潜入し国境で逮捕、獄中で自殺したと言われる。09年「ロシア思想」誌に発表された自伝的小説「蒼ざめた馬」は、エスエルの空虚な内面を描いてセンセーションを巻き起こす。12年「夢幻の人びと」、23年「漆黒の馬」、26年「テロリスト群像」等がある。
 
工藤正廣 [くどう まさひろ]
1943年青森県黒石生まれ。北海道大学卒。現在同大学教授。ロシア文学者・詩人。著書に『パステルナーク 詩人の夏』『ドクトル・ジバゴ論攷』『ロシア/詩的言語の未来を読む』『新サハリン紀行』『TSUGARU』『ロシアの恋』等があり、訳書にパステルナーク詩集『初期』『バリエール越え』『わが妹人生』『早朝列車で』『晴れよう時』『第二誕生』、フレーブニコフの物語詩『シャーマンとヴィーナス』、チェーホフの短篇『中二階のある家』等多数がある。

小社刊のロープシンの著作物
[ロープシン遺稿詩集]
 
小社刊の工藤正廣の著作物
[TSUGARU (つがる)――物語の声・文体論レッスン――]
[ロシアの恋]
[片歌紀行 今に生きる建部綾足]
[永遠と軛 ボリース・パステルナーク評伝詩集]
[アリョーシャ年代記 春の夕べ]
[いのちの谷間 アリョーシャ年代記2]
[雲のかたみに アリョーシャ年代記3]
[郷愁 みちのくの西行]
[西行抄 恣撰評釈72首]
[チェーホフの山]
[〈降誕祭の星〉作戦 ジヴァゴ周遊の旅]
[1187年の西行 旅の終わりに]
[ポーランディア 最後の夏に]
[没落と愛 2023 РАЗОРЕНИЕ И ЛЮБОВЬ 2023г.]
[幻影と人生 2024 ВИДЕНЬЕ И ЖИЗНЬ 2024г.]
 
小社刊の工藤正廣関連の著作物
[シャーマンとヴィーナス]
[中二階のある家 ある画家の物語]
[夕べ ヴェーチェル]
[機械と狼]
[ユリウシュ・スウォヴァツキ詩抄]
[]
 
小社刊の工藤正廣関連の著作物 [パステルナーク詩集]
[わが妹人生 1917年夏]
[初期 1912―1914 あるいは処女詩集から]
[バリエール越え 1914―1916]
[晴れよう時 1956―1959]
[早朝列車で 1936―1944]
[第二誕生 1930―1931]
[主題と変奏 1916―1922]
[リュヴェルスの少女時代]
[物語]
[パステルナーク全抒情詩集]
[ドクトル・ジヴァゴ]


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蒼ざめた馬 漆黒の馬
ロープシン 著
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