未知谷の刊行物【海外文学】
リュヴェルスの少女時代
ボリース・パステルナーク 著 / 工藤正廣 訳・解説
四六判上製192頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-89642-302-0 C0097
未曾有のロマンへと踏み出す詩的言語による散文中篇
自然の移ろいと人間の心理とが渾然一体となる、
パステルナークの詩人力に溢れる可逆的言語で描かれた
少女ジェーニャ・リュヴェルスの魂の成長譚
パステルナークの比喩的描写にあって
そこにある木がただ木であるなどということは決してない。
あそこに浮かぶ雲がただ雲であるなどということも決してない。
こうした事物や現象と心理との飽くなき変容に気付きさえすれば、
こんなに面白いロマンはない。五〇頁に余る評註添
2012年2月5日付「北海道新聞」に紹介されました。
目 次
頁
一部 ながい日
5
二部 第三者
49
評註 〈光のインコグニト〉
131
あとがき
182
新版あとがきにかえて
184
ボリース・パステルナーク
[Борис Пастернак]
(1890―1960)
画家である父と音楽家である母との間に生れ、幼少時からトルストイ、リルケ等多数の芸術家に囲まれて育った。1922年の第三詩集『
わが妹人生
』で著名詩人となる。1958年ノーベル文学賞拝受。ロマン『ドクトル・ジバゴ』で描いたように、人間とは何か自然とは何か、そういう根源を、斬新な詩的スタイルで創造しなおしてみせた。
工藤正廣 [くどう まさひろ]
1943年青森県黒石生まれ。北海道大学卒。現在同大学名誉教授。ロシア文学者・詩人。
著書に『パステルナーク 詩人の夏』『ドクトル・ジバゴ論攷』『ロシア/詩的言語の未来を読む』『新サハリン紀行』『
TSUGARU
』『
ロシアの恋
』『
片歌紀行
』等、訳書にパステルナーク抒情詩集全7冊、フレーブニコフ『
シャーマンとヴィーナス
』、アフマートワ『
夕べ
』、チェーホフ『
中二階のある家
』、ピリニャーク『
機械と狼
』(共訳)等多数。
小社刊の
ボリース・パステルナーク
の著作物
[
わが妹人生
1917年夏
]
[
初期 1912―1914
あるいは処女詩集から
]
[
バリエール越え
1914―1916
]
[
晴れよう時
1956―1959
]
[
早朝列車で
1936―1944
]
[
第二誕生
1930―1931
]
[
主題と変奏
1916―1922
]
[
物語
]
[
パステルナーク全抒情詩集
]
[
ドクトル・ジヴァゴ
]
小社刊の
工藤正廣
の著作物
[
TSUGARU
(つがる)――物語の声・文体論レッスン――
]
[
ロシアの恋
]
[
片歌紀行 今に生きる建部綾足
]
[
永遠と軛
ボリース・パステルナーク評伝詩集
]
[
アリョーシャ年代記
春の夕べ
]
[
いのちの谷間
アリョーシャ年代記2
]
[
雲のかたみに
アリョーシャ年代記3
]
[
郷愁
みちのくの西行
]
[
西行抄
恣撰評釈72首
]
[
チェーホフの山
]
[
〈降誕祭の星〉作戦
ジヴァゴ周遊の旅
]
[
1187年の西行
旅の終わりに
]
[
ポーランディア
最後の夏に
]
[
没落と愛 2023
РАЗОРЕНИЕ И ЛЮБОВЬ 2023г.
]
[
幻影と人生 2024
ВИДЕНЬЕ И ЖИЗНЬ 2024г.
]
小社刊の
工藤正廣
関連の著作物
[
シャーマンとヴィーナス
]
[
中二階のある家
ある画家の物語
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[
蒼ざめた馬 漆黒の馬
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[
夕べ
ヴェーチェル
]
[
機械と狼
]
[
ユリウシュ・スウォヴァツキ詩抄
]
[
鼻
]
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リュヴェルスの少女時代
ボリース・パステルナーク 著
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